2021/12/24

高齢者に多い誤嚥

 食べ物や唾液を飲み込む際、口から食道へと送られるが、誤って気管に入り込んでしまうのが「誤嚥」である。高齢になるとうまく飲み込めない嚥下障害が起こりやすく、誤嚥を生じるリスクが高まる。

 通常は誤嚥しそうになると嚥下反射が働き、むせてせきをすることで気管から異物を吐き出す。しかし、加齢とともに飲み込む機能や嚥下反射が低下すると、高齢者ではうまく吐き出せない場合がある。

 さらに、口の中には肺炎を引き起こす細菌を含むさまざまな細菌がすみついており、歯磨きが不十分で不潔な状態が作られると増殖する。「誤嚥によって肺炎の病原菌を多く含んだ食べ物や唾液が気管に入り、気管から肺に侵入して炎症を起こします。これが誤嚥性肺炎である」